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12 March 2005

春のはじまり スノードロップ

snowdrop2毎年春いちばん花を見せるスノードロップが咲きそろい、もうそろそろ終わり。追ってミニアイリスも咲きはじめた。どちらも背丈の低い楚々とした様子がとてもかわいらしい。白花と黒花のクリスマスローズも大きなつぼみがふくらみ始めている。花よりも葉っぱが茂る割合の高い私の庭が、唯一華やぎを見せるのがこれからしばらくの短い春の季節。

スノードロップに初めて会った記憶は、20年近く前のイギリスのトーキー(Torquay)で。ホームステイした家のお母さんと毎夕、犬を連れて林や森のなか、海辺を散歩していた時のことだったと思う。 大きな木の根元にぎっしりと生えていたのがスノードロップだった。

小さく可憐なスノードロップにすっかり魅了されて、球根を求めてすぐにガーデンショップを探したが、もちろん季節はずれの探しものはみつからなかった。その後、日本に戻って忘れていたころにトーキーから小さな包みが届き、なかにはスノードロップの球根が入っていた。

母の庭に大切に植えた、そのスノードロップは発芽率が低く、花が咲いたのはほんの少し。母も本でスノードロップを見てからずっと欲しかった植物なのだとあの時話してくれて、ふたりで宝物のように小さな花を眺めた。スノードロップも今ではすっかりポピュラーな植物となり、日本の園芸ショップにたくさんの球根が売られていて、八重のものや、大花のものまである。100ほどのハイブリッド種があるそうだ。

snowdrop1
その姿に魅了されるスノードロップには、素敵な伝説がいくつかある。花言葉(希望、慰め)にまつわるアダムとイブの話し、花色にまつわるドイツの言い伝え、幸運をもたらすロシアの話しなど。どれも、スノードロップを好きにならずにはいられないかわいらしい話しばかり。

日本で売られているスノードロップの多くは、Galanthus elwesii(ガランサス・エルウェシー)という種類。イギリスにはGalanthophilesと呼ばれるスノードロップ愛好家たちもいるらしい。彼らはスノードロップの季節になると花を求めて、各地のスノードロップ詣でをするとか。コッツウォルズの園芸家にお聞きした話し。

今、あるお仕事で植物の伝説などを調べに国会図書館へ通っている。目的とする植物にまつわる文学や伝説、歴史を求めてたくさんの本を閲覧していると、つい脱線しそうになる興味深いことにたくさん出会う。植物ってやっぱり深い。

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04 March 2005

植物のチカラ

060305仕事にからんだブログとは別に、自分の好きなことばかりにふれるブログも始めることにした。

いつの頃からか、植物なしの生活は考えられなくなった。ひとり暮らしの小さなベランダで育つハーブたちを、じっくり観察していた頃からすっかりはまってしまったようだ。そういえば、小学生の時の自由研究で道端の雑草をスケッチした小さなノートが、実家の押し入れから出てきたっけ。植物との関わりはたぶん母の影響も大きいのだろう。最近は、開花時期を報告しあいながら、どちらの庭のほうがどんな植物に条件がよいのか、真剣に話すのが毎春の恒例となっている。

育てるだけでなく、植物にはいろんな楽しみがある。身近なところでは、元気に育ったルッコラをサラダにして味わったり、茂りすぎたラベンダーを刈り取ってお風呂に入れて香りを満喫したりして楽しむ。
他にももっとある。英国の文学では、登場人物の性格を暗に示すために植物の名前をセリフに閉じ込めて、花言葉で人物の性格を伝えているものもある。また、古代ローマ時代から伝わる不思議なおまじないもある。一生かかっても調べきれないこと、知りつくすことはできないであろうことがいっぱい。植物の持つチカラっておもしろい。

また、植物は私に素敵なご縁をたくさんくれた。ふとしたご縁で毎日新聞社さんのサイトでコラムを書かせていただいた。そして、その延長で広がった多くのご縁は本当に大切な宝物となっている。そう、植物がくれたチカラ。

英国の大学に留学していたこともあり、もともと英国好きな私。その私を毎年英国に必ず連れ出すのも植物がらみ。今年は以前からお会いしたいと切望していた著名な英国のハーブ研究家ともお会いできそう。植物のチカラにますます感謝の日々なのである。

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