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29 May 2005

『信じていれば必ず叶う』

滞在最後の日の予定は、いつもできるだけ白紙のままにしておく。お買い物や打ち合わせなど、はっきりした目的のあることは前日までにすませる。明日のお昼の便で帰るので、実質、今日が最後の日。

朝、ホテルの部屋でミルクティを飲みながら、今朝はどこに行きたい気分かぼんやり考える。今日は土曜日。もう一度ポートベローをのんびり歩くとしよう。

ホテルを出て、ケンジントン・ハイ・ストリート~ケンジントン・チャーチ・ストリートを経てノッティング・ヒルへ。マーケットに向かう人で道路は混み合っている。さらりとマーケットを見て、ナイツブリッジへ。カフェでランチをすませた後、ハイド・パーク・コーナーまで歩いて、そのままハイド・パーク内を抜ける。マーブル・アーチ~オックスフォード・サーカス~リージェント・ストリート~ピカデリー・サーカス~トラファルガー・スクエアまで歩く。

そのまま、建物の合間から見え隠れするビッグベン目指してウェストミンスターまで下る。ビッグベンを見上げながらテムズ河を渡って、サーチ・ギャラリー~ロンドン・アイ~ロイヤル・フェスティバル・ホール~ナショナル・フィルム・シアターと川沿いを歩き、さらにオクソ・ビルの前も通り過ぎてテート・モダン~シェイクスピア・グローブまでゆっくり歩く。

ミレニアム・ブリッジを渡ってセント・ポールまで歩いて終了。地図で見るとかなりの距離を歩いたことがわかる。ここからピカデリーまではバスに乗って戻り、友人と待ち合わせて夕食をとった。今日のルートを話したら、あきれられた。

今日通った道のりは、ツーリストの王道的ルート。いろんな国の観光客が思い思いのポーズで写真をとったり、ワクワクと顔を上気させている様子を見ながら、私も同じように嬉しい気持ちを抱いている。最後の日にこのルートをのんびり歩くようになって4年目。これもまた相変わらずのワンパターンなのだが、景色や人物ウォッチングをしながら、風にあたってのんびり歩くこの時間は私にとって大切だ。

この10日間ひとりで過ごしながら考えていたこと、人に会って生まれた新しいこと、今後のことを、帰ったらどう進めるか思いをめぐらせながら、来年もまたこうしてここを歩いていられるようにと願う。心からリラックスした気持ちになって、日本に帰って再び仕事で忙しい日々を過ごすことを楽しみに思えるようになる。

英国が好きで、ただもう来たくてしょうがなくて来ていた10年以上前に比べて、最近は気持ち的にも金銭的にも余裕を持って来れるようになった。なにより嬉しいのは、打ち合わせや取材など、複数の仕事の目的を持って来れるようになったことだ。そうなったらいいなぁと、ずーっと思っていた。

『信じていれば必ず叶う』
私が英国で会った複数の日本人の友人が体現して証明してくれたのがこの言葉。私もこの言葉をここ数年は強く信じている。これからも自分の将来をポジティブにみつめながら、『夢』や『こうなりたい』を信じて毎日過ごそうと、改めて思えた滞在だった。不在中、ご不便やご迷惑をおかけした皆さん、すみませんでした! 帰ったらすぐにフルフルで動きます! 待っててね!

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28may-1ハイド・パークにはリスや鳥たちがたくさんいる。警戒心がさほど強くないので近くで表情を見れて、思わず微笑んでしまう。
28may-2ナショナル・ギャラリーの隣のセント・マーチン・イン・ザ・フィールズ・チャーチ。
学生の頃、疲れたらよくこの教会に来て座っていた。地下のカフェではカスタードがたっぷりのアップル・クランブル。たくさんの思い出がつまった教会。
28may-32012年のオリンピック誘致の旗。
28may-4近くで見ると迫力。青空に映える。
28may-5テートモダンの前庭部には白樺が植えられたところがあって、さわやか。ロンドンにだってこんな青空の日がもちろんある!
28may-6ミレニアム・ブリッジと四角いオフィスビルの合間に見えるセント・ポール寺院が異質なのに風景に溶け込んでいる。そういえば、ダイアナ妃はここで結婚式を挙げたのだった。
2日ほど前の新聞に、「国民の94%はダイアナ妃は謀殺されたと信じている」という見出しが出ていた。ハロッズの地階には、亡くなった二人のメモリアルスペースがまだそのままあり、今もたくさんの観光客が足をとめて写真に見入っている。
28may-7キラキラの赤いラインストーンがところどころにハート型に貼ってあるおしゃれな首輪のワンちゃん。
バスにも地下鉄にもタクシーにも人と同じように乗って出かける。
28may-8ご主人さまのふところに大事に入れてもらっているワンちゃん。恍惚とした表情で目を閉じている。眠っているのかな。

チャンピオンズリーグでACミランに勝ったリバプールの喜びぶりがテレビでも何度も写し出されているが、昨日の新聞の見出しには笑った。
「犬でさえも赤いリードをつけている」 
リバプールの赤いユニフォームを来たフーリガンたちが街の広場を埋め尽くす写真の横に掲載されている、記事の見出しだった。

28may-9最後の夜に、またこんな英国的なものを食べてしまった。
ステーキ・パイとピーとチップス。さほど、くたくたでないピーは、ミントソースの味付け。うん、悪くない。

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28 May 2005

もうひとつの楽しみ

渡英の日程を決めて、航空券とホテルの手配をしたら、次にまず、滞在期間中のROH(ロイヤルオペラハウス)のバレエの演目を確認する。事前にROHのwebサイトで予約をして当日劇場のボックスオフィスに行くと、封筒に入ったチケットを実にスムーズに手渡してくれる。まったくのストレスフリー。

この予約システムがとてもよくできている。席のカテゴリを選ぶと、カテゴリ内の席からの舞台の見え方を席ごとにクリックして見ることができる。なので、いざ席に着いたら思ったよりよく見えなくてがっかり、ということがない。自分が求める見え方を値段とのバランスを考えながら納得いくように選べる。
ロイヤルオペラハウス

メンバー登録しておくと、シーズンごとのチケット販売時期やイベント情報のメールが届き、たまにメール限定のスペシャルオファーもある。今年は、滞在中の短い間に“Ondine”と“Swan lake”が上演! 加えて、“Ondine”のスペシャルオファーのメールも届いた。

まず月曜に、日本人プリンシパルの吉田都さんがタイトルロールを演じる“Ondine”を観た。10年以上前に四季の『オンディーヌ』を東京グローブ座で観たことはあったが、バレエでは初めて。少々前衛的な音楽のなか、水にたわむれる水の精のはかない力がこまやかな手の動きとたしかな踊りで見事に表現され、吉田都さんのオンディーヌはすばらしかった。

そして今夜は“Swan lake”。『白鳥の湖』は、小学生のころにボリショイバレエでを観たきりだ。“Ondine”に比べて、舞台装置も衣装も豪華で、出演者も多く、見どころの踊りのシーンも多い。赤い緞帳があがると、繊細なレースを重ねたような透ける幕がもう一枚かかっていて、それはそれは優雅。

隣に座った日本人の男性が週に何度もバレエやオペラを観ているという方だったので、いろいろと教えていただいた。今シーズンの“Swan lake”は、若手がたくさん出ている舞台だそうで、ジーグフリード王子のジアゴ・ソアレスはまだファースト・ソリストでプリンシパルではない。

オデットのマリアネラ・ニュニアスがちょっと大きいような気もしたが、あぶなげのないしっかりとした踊りで存分に楽しんだと話したら、英国人の批評家に言わせると“passion”が足りない若い踊りだとのこと。この場合の“passion”とは、『表現力』を意味するらしい。

バレエを観るのは好きだが、詳しくない。毎年、ROHという空間でのバレエを自分なりに満喫しているだけだ。昨年と今年はバレエに詳しい日本の方に劇場内で会い、声をかけていただいてレクチャーしていただけるという不思議なご縁が続いている。

昨年は“Onegin”を観た。早めに席に着いていたら、ふと目の合った日本人の女性が声をかけてくれた。彼女は休暇をとって、パリのオペラ座→ロンドンのROHとバレエのはしご。演目と出演者を指定してチケットを予約して、毎年来るのだと言っていた。そんな旅の仕方もあるんだ、と感心した。

今年のチケットを予約する際に、また彼女にロンドンで会えたら嬉しいなと思っていたが、そんな偶然が続くはずもなく、メールアドレスでも交換しておくべきだったと今ごろ後悔。(彼女は成田のDHLで働いていると言っていた記憶がある。もし、このblogを読まれたら、または彼女らしき方をご存知の方はぜひご連絡ください。)

今度は12月にぜひ、ROHで“Nutcracker(くるみ割り人形)”を観る機会を得たい。

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27may-1週末なので、ロイヤル・オペラ・ハウスに隣接したコベントガーデンにメリーゴーランドが出現。
27may-2昨日あたりからあたたかくなってきて、今日はなんと32度もあったらしい。びっくり。公園にはたくさんの人で、みな気持ちよさそうに昼寝していた。
27may-3午前中はサリー州のレッドヒルで開催されている展覧会へ行った。自然光がたくさん入る白い部屋に、ヒカルノグチさんのインテリア小物のきれいな色が映えていた。

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27 May 2005

怒! の巻

融通の利かなさ、気の利かなさに久しぶりに怒りがこみあげた日だった。

渡英するといつも、一箱か二箱の荷物を航空便で日本に送る。昨年は頼まれ物や本が多かったので二箱送った。航空便だと通常は1週間ほどで届くのに、2週間たっても届かない。Parcel Forceのwebサイトに荷物ナンバーを入力すると、なんとまだ Southampton (英国の南の海沿いの町)にある様子。

メールで問い合わせると、『郵便局に置いてある所定の用紙に記入してクレーム申請してください』との回答。日本にいるのでメールで対応してほしい旨を書くと、同じ内容の形式ばった返信がまた届く。何度送っても、担当者の名前が変わりながらまったく同じ内容の返信ばかり。うーん、さすがイギリス! と変な感心をしながら、業を煮やしてクレーム・オフィスにFAXしたら、「航空便で預かった荷物を船便のルートに乗せてしまった。申し訳ない」とやっと的確な回答が返ってきた。

その何週間後かに荷物が無事届き、Parcel Forceからは20ポンドのチェック(小切手)が郵便で届いた。珍しく気が利くなとびっくりしながら、次回の渡英の際に現金化しようと保管しておいた。

しかし・・・。
そのチェックで怒!

Parcel Forceからのチェックとtax refund officeからのチェックを持って銀行へ行くと、英国の銀行の口座に振り込むことしかできない形式の小切手なので、現金化はできないと言われる。よく見てみると、『A/c payee only』と記載してある。Natwestの口座は10年以上前にクローズしてしまったので、英国には口座はもうない。私はツーリストなので口座はないし、滞在も短いからどうにかできないか尋ねても、ぜーんぜんやる気なしの返事。

第一、海外からのクレームへのお詫びのチェック&英国外に住んでいるからこそのtax refundのチェックなのに、なぜ英国の銀行の口座への振込オンリーのチェックを送ってくるのか。

さらに、今回はクレジットカードが使える時と使えない時がある。同じお店でも日によって使えたり使えなかったり。お店の人は、よくあることだからシステムか何かおかしいんじゃないかなぁーなんて気楽に言ってくれるが、旅先では手元の現金を大切に使いたいので、カードが使えない時があるというのはかなり不安になる。

公衆電話が壊れている、チョコレートバーの自動販売機にお金を入れてもチョコが出てこない or おつりが出てこない。そんなことはよくあるので、だいたいのことは半分あきらめながら接している。だから、怒りの感情になることはまずないのだが、今日はなぜだか腹立たしい。気の利かなさ+融通の利かなさが重なったからだろうか。

怒モードのまま、大通りをずんずんと歩いていたら、Victoria & Albert Museum に着いてしまった。おそらく異常につりあがった眉と目つきで歩いてきてしまったに違いない。

あ、そうそう、Victoria & Albert Museum では今、“International Arts and Crafts” という特別展をやっている。これをゆっくり見て、気分転換するとしよう。

  チェックについては、帰ってから日本の銀行に行って対応してもらうことにした。
  手数料を何千円もとられるようなら、英国のオフィスと手紙のやりとりをして、
  現金化OKのチェックを送ってもらえるよう手配しようと思う。
  来年の5月には間に合うだろうか・・・!?

こんな気の利かなさ、どうにもならない融通の利かなさも英国らしさのひとつ。怒りながらも心のどこかではすでに許し(いや、あきらめ)ている自分を感じて、私の英国好きも相当『バカ』がつくなぁと思ってしまうのだった。

26may英国のウィリアム・モリスたちによるアーツ&クラフツのムーブメントがアメリカ~ヨーロッパ各地に与えた影響、さらには日本の “mingei” にまで見られたことが国別に展示されていた。

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26 May 2005

あと3日

今日は友人の hikaru noguchi さんのオフィスを訪問した。ヒカルさんはロンドンのミドルセックス大学時代の友人で、テキスタイルデザイナーとして活躍している。ずらりと並んだ秋冬コレクションは、今回もとてもかわいい。いつもよりテクスチャーがふわふわしている。

他にはない、やわらかな色合い、やさしい色の組み合わせが彼女のプロダクトの魅力。ここのところ寒い毎日なので、今日譲っていただいたコットンの長いスカーフはさっそく明日から使わせていただこう。

今、サリー州で開催されている “A Fine Line' Exhibition” に彼女のインテリアの作品が展示されているので、金曜にヒカルさんと行くことになった。楽しみ! 滞在も残すところ、あと丸3日となった。

hnヒカルさんも contributor として協力したキルトの本。

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25 May 2005

植物の楽しみ方

昨日はチェルシー・フラワー・ショウのRHS(Royal Horticultural Society 英国王立園芸協会)会員向けの初日だった。

ショウ・ガーデンやスモール・ガーデンでは、『庭』のとらえ方、考え方という大きな視点で見ながら、ところどころに散りばめられた小さなアイディアをみつけたり、葉や花の色あわせを楽しむ。フローラル・パビリオンでは、もう少し植物そのものに焦点を合わせて、初めて見る花色や葉の植物、育ててみたいものをメモしながら歩く。
 ※ショウ・ガーデン、スモール・ガーデン:ガーデンデザイナーによる庭のプレゼンテーション
 ※フローラル・パビリオン:大きな大きなテントの中に100超の育苗家やメーカーが展示
BBCのサイトに詳細なフラワー・ショウのページがある。

毎年チェルシー・フラワー・ショウを訪れて、私はどういう視点でこのショウを今後見ていこうかとずっと考えていた。そんなことを考えていたら、『植物の楽しみ方』って本当に多様だなぁと改めて思った。別に庭もテラスもなくても植物は育てられるし、育てなくても、お気に入りの切り花を買ってきて花瓶に生けるだけでも、お豆腐に香りのよいシソを刻んで載せるだけでも、十分に植物を楽しんでいる行為なのだと思う。植物は育ててなんぼ という感覚でなくて、もっと自由に気楽に楽しむのだってありなんだと思う。そういう園芸家だっていてもいいんだと思う。

また、庭のスタイルやあり方だって自由。フラワー・ショウで楽しいのは、庭って実にさまざまなスタイルにできるんだなぁ、と毎年新しい発見があることだ。英国の庭というと、コテージガーデン風なものを想像しがちだと思うが、そんなことはない。植物がほとんどないモダンな庭だってある。たとえ小さなスペースでも、目的や好みを把握してプランニングすれば、思い通りの空間を作り出すことができる。

たくさんの人がさまざまな形での植物との関わりを楽しめるようなアスペクツを、今後みつけていきたいと思う。

<ショウ・ガーデン、スモール・ガーデンの展示>


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<フローラル・パビリオン内の展示>

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24 May 2005

ジェイミーの食育

ジェイミー・オリバーが、学校給食を憂いて動き始めたらしい。彼も今や二児の父。自分の子どもが学校で何を食べるのか気になり、その実態を知って動かずにいられなかったのだろう。去年、在英の日本人の女性からお聞きした、英国の子どもたちの食生活の話しがとても印象深かったことを思い出した。

ジェイミーはかなり積極的に動いていて、すでにロンドンの30校ほどを実際に訪ね、子どもたちや給食担当の人々の教育をしている。さらには政府にも、もっと学校給食のことをちゃんと考えて、費用もかけるべきだと働きかけているそうだ。イギリスの学校給食が子どもひとりあたりの一食分にかける材料の費用はわずか35~37Pらしく、ヨーロッパのどこかの国では1ポンド以上はしっかりかけているというから、その差はとても大きい。

そんな彼の働きをまとめたテレビ番組も放映されたそうだ。“THE INDEPENDENT”に関連記事がある。

そういえば、15年以上前にロンドンのイギリス人のあるご家庭にホームステイさせていただいた時に、子どもたちが自分でランチボックスを準備することに驚いた。そして、その内容・・・クリスプ、チョコレートバー、小さなリンゴ1個(もちろん洗わない)、オレンジ色のシロップを水で薄めたオレンジジュース・・・にもっと驚いた。

と、ここまで書いていたら、テレビにジェイミーがスーパーのSainsbury'sのアスパラのCMで登場。またポッチャリしたみたい。3~4年前の滞在中の新聞で、『あなたがファッショナブルだと思うのは?』という特集があり、トップ10とワースト10が紹介されていた。ワースト10上位に顔を出す人は、トップ10にもランクインしている場合が多く、ベッカムもそうだった。しかし、ジェイミーはワーストの上位に位置しているにも関わらず、トップ10には名前がない。セレブ・シェフながら、『ダサ』系と映っているんだなぁと笑った。

学校給食のプロジェクトは社会の受け止め方も反応も上々で、さっそく効果が出ているらしい。ジェイミー、がんばれ!






24may-1今日のランチは、トラディショナル・イングリッシュ・ブレックファースト。写真のような一皿+トースト+紅茶のセットで、ブレックファーストという名前ながら、一日じゅういつでもオーダーできる。やはり、滞在中はこれを一度は食べないと気がすまない。

24may-2お昼を食べながら窓の外を見ると青空。今日は“heavy shower”という予報だったはずなのに。よかった!

24may-3これはチャイナタウンでのピータン入りのお粥。じわーっとおなかにあたたくしみわたって疲れがとれる。食後に出てくる無造作に切ったオレンジも嬉しい。

このお粥もいつも同じお店でやっぱり毎年食べている。なんてワンパターン・・・。


24may-4チューリップがだいぶ開いてきた。

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23 May 2005

リトルヘヴン

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“Littlehaven”
正しくは、『リトルヘーィヴン』と発音するが、パッと聞きには、リトルヘヴンと聞こえる。そう、小さな天国って聞こえる。

今日は、学生だった頃のフラットメイトが住むサセックス州の“Littlehaven”に出かけた。ロンドン・ヴィクトリア・ステーションから1時間ちょっとの列車の旅。一軒家が多く建ち並ぶ、緑の多い郊外の静かな住宅地にある庭つきの平屋。彼女のおじいさんが残したこの家は、毎年おじゃまするたびに少しずつ改築が進んでいて、その進捗を見るのも大きな楽しみのひとつになっている。

6年前に彼女たちが引っ越したばかりの家を訪ねたときは、リビングと隣の小部屋の間の壁に大きな穴があき、キッチンの壁にも大きな穴があいたまま、バスルームもかろうじてシャワーを浴びたり用を足せる程度で、全体に大掛かりに手を入れている最中だった。

サラリーマンのご主人が週末に少しずつリフォームを進めているので、ゆっくりゆっくりと進む。なので、その過程で赤ちゃんが二人生まれて家族構成が異なったところで、大きなガレージとなるはずだったスペースにも増築が進み、いつのまにか一部屋増えていた。

数年以上たった今もキッチンの壁の色が決まらないまま。今年こそは決めるの!と、壁に直接塗られたサンプルカラーを彼女が説明して見せてくれた。次回おじゃまする際にはどんなふうに仕上がり、そして進捗しているだろう。





23may-2a23may-2b庭にリスが来ていた。給餌器からピーナッツをとろうとしている、必死な体勢はかなり滑稽!
わかりにくいので、右は拡大版(クリックすると少し大きな写真が開きます)。

23may-3彼女の3歳の息子が描いたヒマワリの絵。中心に本物のタネが貼ってあって楽しい!

絵が貼られた壁はまだ色が塗られていない未完成。


23may-4お昼は私のリクエストでフィッシュ&チップス。毎年ワンパターンのお願い。

おやつは、クロテッドクリームとジャムをはさんだスコーンとミルクティ。一緒に住んでいた頃、彼女の作るトーストと紅茶は、自分が作ったものよりもいつもおいしく感じていた。今日もやっぱりそう。


23may-5サッカー選手になりたいジョセフはイングランドのユニフォーム。胸には、大好きな『くまのプーさん』のシール。

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22 May 2005

5月のシャワー

昨日ロンドンに到着した。毎年この季節は雨が少なく、気持ちの良い晴れが続き、ロンドンとは思えないお天気に恵まれる。ここ数年で雨で大変だった5月は2年前だけ。普段は持って来ないレインコートを持ってきたら、その年だけ雨続きの毎日だった。だから、去年も今年もレインコートは持って来ていない。

しかし、そんな思惑はちょっとはずれかな、という今年の5月。例年よりかなり肌寒く、夕べのテレビの “heavy shower” という天気予報どおり、今日はさっそく、曇り~どしゃぶり~太陽~曇り~小雨 の繰り返しのロンドンらしいお天気となってしまった。明日からのお天気は例年どおりとなってほしい。

今回もフラワーショウの取材が主な目的で、他に仕事がらみのうちあわせがいくつか。気ままに市内を歩きながら目に付いたことを、滞在中できれば毎日少しでもアップしたいと思っている。







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足かけ10日の滞在中、だいたいいつも部屋に花を飾る。太陽のほうに微妙に向きを変えて茎が曲がる様子、少しずつ花が開いていく様子を見るのは、ひとり旅の部屋での小さな楽しみ。

今回はかわいい小ぶりのチューリップ。


20may-2
白い藤の花もきれい。房咲きする花が見事。家の前庭のフェンスに紫の藤の花をたわわに咲かせている家も多い。

藤棚にこじんまりとまとめられているよりも、ツルの伸びが自由で生き生きしているように見える。


20may-2
どこの国でもハト対策の方法は同じみたい。
去年も地下鉄の駅で見かけて気になっていた。

20may-4
National History Museum内の地震体験シミュレーションのコーナーでは、阪神大震災の時の揺れを実際に体験できるようになっている。

右手奥が神戸のコンビニ内を再現した部屋。ここがぐらぐらと揺れた途端、子どもたちが怖くて飛び出してきた。パパに呼ばれても怖くて近づけない男の子の後ろ姿。


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古いMuseum内のあちこちに見られるレリーフ。部屋ごとに異なる凝ったレリーフを見ているだけでも十分満足できるほど。

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ダイナソーのコーナーの一番最後にいた小恐竜。平和な寝顔です。
知人のお子さんにおつきあい という気持ちで出かけたNational History Museumだったが、大人にも楽しい場所だった。

植物関連は “PLANT POWER” という簡単な展示も。

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12 May 2005

趣味の恩人

十八代目勘三郎襲名披露の四月公演を観た。四月の夜の部は、毛抜(けぬき)、
口上、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)という演目。

毛抜とは、なんとも滑稽な他愛のない話しで、始終ニヤニヤとしながら見た。病後、歌舞伎座に初めて復帰された団十郎さんの気風のいい真面目な太い演技がぴったりで、それがさらに笑いを誘う。

口上は、ずらりと並ぶ役者さんたちの話しぶりやその内容に、改めてそれぞれの役者さんの持つ個性を感じる。襲名披露というものに、観客として同席できることはなんて幸せだろうといつも涙してしまう。

そして、籠釣瓶。しばし真っ暗になった場内。静かに幕があき、パッと舞台に照明があたる。目の前に急に開ける吉原の街の華やかな彩りに、場内から思わずため息がもれた。勘三郎さんの次郎左衛門ももちろんよかったが、私は仁左衛門さんと玉三郎さんの艶っぽさ、美しい立ち姿と所作に目が行ってしまってばかりだった。

私が歌舞伎を面白いものだと意識し始めたのは、中学生の時。NHKの大河ドラマ『黄金の日々』の主役、呂栄助左衛門を演じる六代目市川染五郎(現九代目幸四郎)さんを大好きになり、それを知った父の知り合いが、六代目染五郎さんが出る国立劇場の歌舞伎のチケットをプレゼントしてくれたのがきっかけだった。

初めて観る怪談ものの歌舞伎。青白い舞台の井戸の前で繰り広げられる出来事を本当に楽しんで観た。この時に、歌舞伎って面白い、と中学生の私にインプットされてしまったようだ。

その後、高麗屋三代襲名披露という大きな公演が歌舞伎座であり、小学生の妹と中学生の私と二人で出かけた。歌舞伎座の前の人ごみに混じって開場を待つ、あの時の高揚した気持ちは、20年以上たった今でもはっきりと覚えている。

初めての歌舞伎座で観る、初めての助六。助六の頭にまいた紫の布の色、高い下駄を履くあでやかな花魁、舞台全体が発色しているような、今までに接したことのない色の組み合わせ。何もかもが新しくて美しい。そして、九代目幸四郎さんの助六が粋でかっこいい。子どもながら、幸四郎さんって脛(すね)がなんてきれいなんだろうと思いながら、舞台をみつめたことを思い出す。

その後、三階席専門で歌舞伎座に気軽に出かけるようになった。一回目の幕間には三越の地下で買ったお弁当や歌舞伎茶屋のおでんを食べ、次の幕間では小倉最中かくずきりを食べる。残りの時間は歌舞伎座の中をうろうろと歩く。歌舞伎座は何度行っても心が躍るほど楽しい。

呂栄助左衛門の幸四郎さんは、私に歌舞伎の楽しさを知るきっかけをくれた。スウィーニートッドやラ・マンチャの男、アマデウスなどで現代劇の面白さも教えてくれた。そこから発展して、狂言、英国のシェイクスピア劇、ロイヤル・バレエなどのさまざまな舞台に、毎月何度も出かけることが趣味になった。

幸四郎さんは、私の『趣味の恩人』なのかもしれない。

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