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06 June 2006

思い出し笑い2 色合わせ

就職活動をしていた学生のころ、私はサンリオのグリーティングカード事業部に入りたくて、無謀にもサンリオ一本だけに絞って活動していた。結局落ちて、それからあわてて就職活動先を広げたおバカさん。サンリオに入れたとしても、希望どおりグリーティングカード事業部に配属されるかもわからないのに。(その頃、サンリオはホールマーク社と提携していたので、実にさまざまなグリーティングカードを展開していた)

というわけで、グリーティングカードがとても好きで、旅行するとカードショップや、マーケットで売られているハンドメイドのカード、デパートなどのカードコーナーを必ず見る。用途のヴァリエーションがたいへん豊富なのが、まず面白い。さらにブラックユーモアたっぷりなイギリスらしいものもある。グリーティング・カードを送るという文化は欧米のものなのだなぁといつも感じ入ってしまう。

今年は、洋服というのものは欧米のものなんだなぁと思ってしまった。日本に洋服が入ってきたのは、明治維新以降だもの。まだまだ歴史は浅い。

20050523274なぜそんなふうに感じたかというと、街を歩く人々の洋服の色づかいのせいだろうか。別にたいしてお洒落な人ではなくても、色を必ずどこかリンクさせている。ぺったんこのバレエシューズとストールだったり、ブローチとバッグだったり。それがいやらしくない程度にリンクしている。私も色のリンクは心がけるようにしているけど、気をつけないと「やりすぎ警報」になる。色リンクにからだの大きさが負けてしまったり、黒い髪がじゃまをする時もある。

(写真右:こんなはっきりしたピンクを2つ顔まわりに持ってくるのは、「やりすぎ警報」なのだけど、お年を召した方がむか~しからずっと着ているんだろうな、という古ぼけたコートに合わせてコーディネートしていると、なんだか好感が持てる)

きれいなブルーのバッグだなぁとバス停で見かけた女性は、コートの下のカーディガンのさらに下にちらりと見えるタンクトップが同じブルー。かばんから出てきたお財布もブルーだった。たぶん彼女の好きな色か、ラッキカラーなのだろう。

20050523485ぽんぽこりんのおなかでヘソ出しファッションの黒人の女の子は、真っ赤なローファーを履いて、首元には赤いストールをまいている。他に身につけている色は黒か白。肌も髪も黒いので、赤が妙にインパクトがあって映える。

地下鉄で見かけて、かわいいなと思った女の子。古い古いトレンチコート、黒タイツ、黒いバレエシューズ、黒いボロボロの小さなバーキンを身に着けている。どれも使い込んだ様子で、バーキンもトレンチも縫い目がほどけているくらい。たぶんヴィンテージショップで手に入れて、コーディネイトしているんだろう。

あとは、老婦人の遊びごころある装いがかわいらしかったな。チェルシー・フラワー・ショウで見かけたご婦人は、コートも帽子も真っ白という出で立ちで、短い爪には真っ赤なマニキュア、まとめた髪には小さなお花のコサージュ。フラワー・ショウなので、お花を胸につけている人が多くて、私もいつもお花のブローチやコサージュをジャケットの胸元につけて出かけるのが習慣になっている。
会場で、お花のモチーフや色にちなんだものを身につける老婦人を見るたびに、顔がほころんだことを思い出しながら、また思い出し微笑。

<おまけ>
色合わせの楽しさを、チェルシー・フラワー・ショウ2006から。
(写真はクリックすると大きくなります)

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同じ色、種類のラベンダーでも、組み合わせ次第で表情がこんなに変わる。
左はオレンジ色と組み合わせて。奥のチューリップの花びらにオレンジ色がリフレインされている。
中は、華やかなピンクとの組み合わせ。ちょっぴり白っぽいチューリップの葉色とラベンダーの葉色が手前のサントリーナなどのシルバーリーフで強調される。ピンクのチューリップよりも少し低めに配された深い色のチューリップが全体のトーンを美しく調和させている。
右は明るいピンクとの組み合わせ。手前のシルバーリーフと右奥のアリウムが全体をやわらかく印象づけている。

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花色と同じ葉色の植物を配置すると、ぐっとシックになる。モダンな庭に映える色あわせ。

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左の大きな鉢の植え込みは、上部のスモーキーブルーの葉色と下部のグリーンの葉色を、間に植えたブルーのビオラがつないでいる。
右は、クローバーの明るいグリーンの縁取りが、奥のこんもりと丸い植え込みにリンクしてきれい。

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色のくりかえし。
左は真っ白な幹の足もとに白いレース状の花が広がる。パッと目に入ってきたときの、さわやかでのびのびとした印象が頭から離れない。
右:微妙に異なる淡い紫色がくりかえされるたびに庭に奥行きが生まれる。

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左は、シルバーリーフと白い花、淡いピンク色の花の集まり。左側に植えられた紫色のラベンダーが全体を引き締めて、淡い色のかたまりをぼやけさせない。
右は、シルバーカラーの葉に、紫の濃淡と白い花色が繰り返し、さらに植物の高低により、全体に広がりを感じさせている。

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05 June 2006

思い出し笑い1 大きな箱、カップケーキ

Dscf0142_1帰ってきてちょうど一週間。不在しわ寄せも一段落して、今週から平常営業という感じかな。

いつものように2箱送った小包の2つめもそろそろ届きそう。英国の郵便局のトラッキングサービスで今どこにあるか見ていると、小さめの箱のほうはすいすいと毎日移動しているのに、大きめのほうは止まったまま。あはーん、英国人たちは大きい重い箱を例のごとくあとまわしにしているな、くくく。
このあきらめムードというのは、英国滞在中に何度も味わうもの(英国滞在者は皆、共感してくれるはず)で、チェッなんて舌打ちしたくなるときもあるけど、過ぎてしまえば思い出してつい笑ってしまう。
(以下が今日時点でのトラッキング・ディテール)

Date       Time   Location (Tracking Event)

06-06-2006  10:28  TOKYO INT (On route to delivery depot)
05-06-2006  00:35  Delivery Agent - (Osaka Awaiting Customs Clearance)
05-06-2006  00:34  Delivery Agent - (Osaka Arrived in destination country)
03-06-2006  18:55  International Hub (Despatched from hub)
03-06-2006  02:23  International Hub (Left origin country)
01-06-2006  04:25  International Hub (Arrived at outward Office of Exchange)
27-05-2006  01:13  National Hub (Sorted in hub)
26-05-2006  20:11  London Central Depot (On route to hub)
26-05-2006  20:11  London Central Depot (Export item accepted into network)
26-05-2006  17:37  London Central Depot (Collected from customer)

ふと、日本の郵便局のトラッキングサービスでも追跡できるような気がしてトライ。ほほー、できるできる。英国のものよりも反映が早い。(さすが・・・)

大きいほうの箱も、5日間ほど英国の国際交換局に到着するまで放置されていたようだが、無事大阪(why?)に到着し、今こちらに向かっている模様。

一昨年は航空便で送ったものが船便になっていて、珍しくお詫び状とともにチェックが届いたものの、昨年換金しようと思ったら英国内に口座を持っていなければ換金できず、怒っていたなぁ。なので、今年の荷物の流れはすこぶる順調だったといえる。

さて、今年の滞在はいつになく、毎晩予定を入れていたので、毎日のブログもはしょり気味だったような。書いていなかったことを思い出し微笑しながら、少しだけだがおぼえがきしておこう。

20050523065コロンビア・ロードで偶然入ったカップケーキのお店(5/22分に写真があります)。簡素な店内の素朴な木製の棚に、きれいな色でアイシングされた小さなカップケーキがお行儀よく並ぶ様子は、思わず声が出そうなほどのかわいらしさ。店内に、カフェスペースはなく、雨が降っていて歩きながら食べるのも難しいので、お味見できず。うぅん、カップケーキいいかも、なんて思っていたら、その後、何度もカップケーキに遭遇した。
(写真左:チェルシー・フラワー・ショウのディスプレイから。これはジェーン・パッカーさんのものではありません)

コロンビア・ロードからそのまま歩いて向かった、リバプールストリート駅近くのサンデー・アップ・マーケットにも、かわいらしいカップケーキのお店があった。その後、グリニッジでも砂糖菓子のようにかわいいお菓子屋さんのショウケースにカップケーキがずらり。チェルシー・フラワー・ショウではジェーン・パッカーさんがカップケーキを並べたお皿に生花を飾っていた。リバティに行くと、カップケーキ柄のティタオルやランチョンマットが売っていて、ブリッジウォーターにもカップケーキ型のキャンドルホルダーがあった。

M7014うん。これは間違いなく流行している模様。今回は行き損ねたが、ポートベローの奥には、オーガニックのカップケーキショップがあり、かなりの人気になっているとエル・ジャポンのロンドン特集に載っていた。
(写真右:ブリッジウォーターに売っていたキャンドルホルダー)

なぜ、こんなにかわいいのだろう。きれいな色のアイシングがプラスされた、単調な大きさと形のケーキがずらりと整列している姿のせい? 小さめ(ひとくち)サイズが白い箱にずらりと並んでいる様子などは、目を細めてしまうほど。箱をあけた瞬間、食べたいという気持ちよりも愛でたいという気持ちが先にたってしまいそう。そんなことを思い出し微笑。

日本でも流行するかしら?
アメリカでは、流行している様子。
 → ニューヨーク在住の方によるコラム
 → ハリウッドセレブニュース

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グリニッジのかわいらしいショップ。

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