06 June 2006

思い出し笑い2 色合わせ

就職活動をしていた学生のころ、私はサンリオのグリーティングカード事業部に入りたくて、無謀にもサンリオ一本だけに絞って活動していた。結局落ちて、それからあわてて就職活動先を広げたおバカさん。サンリオに入れたとしても、希望どおりグリーティングカード事業部に配属されるかもわからないのに。(その頃、サンリオはホールマーク社と提携していたので、実にさまざまなグリーティングカードを展開していた)

というわけで、グリーティングカードがとても好きで、旅行するとカードショップや、マーケットで売られているハンドメイドのカード、デパートなどのカードコーナーを必ず見る。用途のヴァリエーションがたいへん豊富なのが、まず面白い。さらにブラックユーモアたっぷりなイギリスらしいものもある。グリーティング・カードを送るという文化は欧米のものなのだなぁといつも感じ入ってしまう。

今年は、洋服というのものは欧米のものなんだなぁと思ってしまった。日本に洋服が入ってきたのは、明治維新以降だもの。まだまだ歴史は浅い。

20050523274なぜそんなふうに感じたかというと、街を歩く人々の洋服の色づかいのせいだろうか。別にたいしてお洒落な人ではなくても、色を必ずどこかリンクさせている。ぺったんこのバレエシューズとストールだったり、ブローチとバッグだったり。それがいやらしくない程度にリンクしている。私も色のリンクは心がけるようにしているけど、気をつけないと「やりすぎ警報」になる。色リンクにからだの大きさが負けてしまったり、黒い髪がじゃまをする時もある。

(写真右:こんなはっきりしたピンクを2つ顔まわりに持ってくるのは、「やりすぎ警報」なのだけど、お年を召した方がむか~しからずっと着ているんだろうな、という古ぼけたコートに合わせてコーディネートしていると、なんだか好感が持てる)

きれいなブルーのバッグだなぁとバス停で見かけた女性は、コートの下のカーディガンのさらに下にちらりと見えるタンクトップが同じブルー。かばんから出てきたお財布もブルーだった。たぶん彼女の好きな色か、ラッキカラーなのだろう。

20050523485ぽんぽこりんのおなかでヘソ出しファッションの黒人の女の子は、真っ赤なローファーを履いて、首元には赤いストールをまいている。他に身につけている色は黒か白。肌も髪も黒いので、赤が妙にインパクトがあって映える。

地下鉄で見かけて、かわいいなと思った女の子。古い古いトレンチコート、黒タイツ、黒いバレエシューズ、黒いボロボロの小さなバーキンを身に着けている。どれも使い込んだ様子で、バーキンもトレンチも縫い目がほどけているくらい。たぶんヴィンテージショップで手に入れて、コーディネイトしているんだろう。

あとは、老婦人の遊びごころある装いがかわいらしかったな。チェルシー・フラワー・ショウで見かけたご婦人は、コートも帽子も真っ白という出で立ちで、短い爪には真っ赤なマニキュア、まとめた髪には小さなお花のコサージュ。フラワー・ショウなので、お花を胸につけている人が多くて、私もいつもお花のブローチやコサージュをジャケットの胸元につけて出かけるのが習慣になっている。
会場で、お花のモチーフや色にちなんだものを身につける老婦人を見るたびに、顔がほころんだことを思い出しながら、また思い出し微笑。

<おまけ>
色合わせの楽しさを、チェルシー・フラワー・ショウ2006から。
(写真はクリックすると大きくなります)

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同じ色、種類のラベンダーでも、組み合わせ次第で表情がこんなに変わる。
左はオレンジ色と組み合わせて。奥のチューリップの花びらにオレンジ色がリフレインされている。
中は、華やかなピンクとの組み合わせ。ちょっぴり白っぽいチューリップの葉色とラベンダーの葉色が手前のサントリーナなどのシルバーリーフで強調される。ピンクのチューリップよりも少し低めに配された深い色のチューリップが全体のトーンを美しく調和させている。
右は明るいピンクとの組み合わせ。手前のシルバーリーフと右奥のアリウムが全体をやわらかく印象づけている。

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花色と同じ葉色の植物を配置すると、ぐっとシックになる。モダンな庭に映える色あわせ。

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左の大きな鉢の植え込みは、上部のスモーキーブルーの葉色と下部のグリーンの葉色を、間に植えたブルーのビオラがつないでいる。
右は、クローバーの明るいグリーンの縁取りが、奥のこんもりと丸い植え込みにリンクしてきれい。

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色のくりかえし。
左は真っ白な幹の足もとに白いレース状の花が広がる。パッと目に入ってきたときの、さわやかでのびのびとした印象が頭から離れない。
右:微妙に異なる淡い紫色がくりかえされるたびに庭に奥行きが生まれる。

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左は、シルバーリーフと白い花、淡いピンク色の花の集まり。左側に植えられた紫色のラベンダーが全体を引き締めて、淡い色のかたまりをぼやけさせない。
右は、シルバーカラーの葉に、紫の濃淡と白い花色が繰り返し、さらに植物の高低により、全体に広がりを感じさせている。

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05 June 2006

思い出し笑い1 大きな箱、カップケーキ

Dscf0142_1帰ってきてちょうど一週間。不在しわ寄せも一段落して、今週から平常営業という感じかな。

いつものように2箱送った小包の2つめもそろそろ届きそう。英国の郵便局のトラッキングサービスで今どこにあるか見ていると、小さめの箱のほうはすいすいと毎日移動しているのに、大きめのほうは止まったまま。あはーん、英国人たちは大きい重い箱を例のごとくあとまわしにしているな、くくく。
このあきらめムードというのは、英国滞在中に何度も味わうもの(英国滞在者は皆、共感してくれるはず)で、チェッなんて舌打ちしたくなるときもあるけど、過ぎてしまえば思い出してつい笑ってしまう。
(以下が今日時点でのトラッキング・ディテール)

Date       Time   Location (Tracking Event)

06-06-2006  10:28  TOKYO INT (On route to delivery depot)
05-06-2006  00:35  Delivery Agent - (Osaka Awaiting Customs Clearance)
05-06-2006  00:34  Delivery Agent - (Osaka Arrived in destination country)
03-06-2006  18:55  International Hub (Despatched from hub)
03-06-2006  02:23  International Hub (Left origin country)
01-06-2006  04:25  International Hub (Arrived at outward Office of Exchange)
27-05-2006  01:13  National Hub (Sorted in hub)
26-05-2006  20:11  London Central Depot (On route to hub)
26-05-2006  20:11  London Central Depot (Export item accepted into network)
26-05-2006  17:37  London Central Depot (Collected from customer)

ふと、日本の郵便局のトラッキングサービスでも追跡できるような気がしてトライ。ほほー、できるできる。英国のものよりも反映が早い。(さすが・・・)

大きいほうの箱も、5日間ほど英国の国際交換局に到着するまで放置されていたようだが、無事大阪(why?)に到着し、今こちらに向かっている模様。

一昨年は航空便で送ったものが船便になっていて、珍しくお詫び状とともにチェックが届いたものの、昨年換金しようと思ったら英国内に口座を持っていなければ換金できず、怒っていたなぁ。なので、今年の荷物の流れはすこぶる順調だったといえる。

さて、今年の滞在はいつになく、毎晩予定を入れていたので、毎日のブログもはしょり気味だったような。書いていなかったことを思い出し微笑しながら、少しだけだがおぼえがきしておこう。

20050523065コロンビア・ロードで偶然入ったカップケーキのお店(5/22分に写真があります)。簡素な店内の素朴な木製の棚に、きれいな色でアイシングされた小さなカップケーキがお行儀よく並ぶ様子は、思わず声が出そうなほどのかわいらしさ。店内に、カフェスペースはなく、雨が降っていて歩きながら食べるのも難しいので、お味見できず。うぅん、カップケーキいいかも、なんて思っていたら、その後、何度もカップケーキに遭遇した。
(写真左:チェルシー・フラワー・ショウのディスプレイから。これはジェーン・パッカーさんのものではありません)

コロンビア・ロードからそのまま歩いて向かった、リバプールストリート駅近くのサンデー・アップ・マーケットにも、かわいらしいカップケーキのお店があった。その後、グリニッジでも砂糖菓子のようにかわいいお菓子屋さんのショウケースにカップケーキがずらり。チェルシー・フラワー・ショウではジェーン・パッカーさんがカップケーキを並べたお皿に生花を飾っていた。リバティに行くと、カップケーキ柄のティタオルやランチョンマットが売っていて、ブリッジウォーターにもカップケーキ型のキャンドルホルダーがあった。

M7014うん。これは間違いなく流行している模様。今回は行き損ねたが、ポートベローの奥には、オーガニックのカップケーキショップがあり、かなりの人気になっているとエル・ジャポンのロンドン特集に載っていた。
(写真右:ブリッジウォーターに売っていたキャンドルホルダー)

なぜ、こんなにかわいいのだろう。きれいな色のアイシングがプラスされた、単調な大きさと形のケーキがずらりと整列している姿のせい? 小さめ(ひとくち)サイズが白い箱にずらりと並んでいる様子などは、目を細めてしまうほど。箱をあけた瞬間、食べたいという気持ちよりも愛でたいという気持ちが先にたってしまいそう。そんなことを思い出し微笑。

日本でも流行するかしら?
アメリカでは、流行している様子。
 → ニューヨーク在住の方によるコラム
 → ハリウッドセレブニュース

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グリニッジのかわいらしいショップ。

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28 May 2006

くいしんぼ

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最終日の土曜日。先週買い損ねたものがあったので、朝からポートベローへ出かけた。ひととおり買い物が済むころに、おなかがすいて電池切れになりそうになり、“book for cook”で早めのランチ。ここは、料理関連の本ばかりを集めた小さな本屋さんで、奥に小さなカフェがある。

おいしそうなホームメードのケーキがずらりと並んでいて、そちらにもかなり心を奪われたが、スープランチをオーダーする。豆とパンチェッタのスープに、ガーリックのきいたブルスケッタが添えられていて、どちらもとてもおいしい。今日も冷たい雨で朝が始まったので、あたたかくて濃度のあるスープを口に運ぶたびにからだがあたたまるのを感じて心地よい。ひとりでテーブルに着く私には、「おいしい?」と声をかけに来てくれるお兄さんの笑顔も嬉しい。

20050527012その後、Tate Modern にやはり行きたくなったので向かうことにする。セント・ポールまでバスで行き、ミレニアム・ブリッジを渡るコースにしよう。

月曜日がバンクホリデーの3連休のせいか、雨が降っているためか、企画展示に人気があるのか、Tate Modern は驚くほど混んでいる。カフェは行列しないと入れないほど。ここではお茶を飲むのはあきらめて、上階まで行って順々に見ながら降りてきた。(写真は Tate Modern から見たセント・ポールとミレニアム・ブリッジ。雨で曇って全体がなんとなくモノトーン。雨に濡れるのはイヤだけど、こうして見ると雨のロンドンもいいもの)

そのまま川沿いを歩いて、シェイクスピア・グローブへ寄る。帰りは違う方法で帰ろうと思って進んでいくうちに、Borough Market に到着したので、ちょっとのぞいてみることに。そういえば、ここはテレビ番組で、ジェイミーがバイクに乗って買出しに来ていたところだったかな。

おいしそうな匂いが立ち込める屋台フードも気になりつつ、うらやましかったのは、フランスのバターの量り売り。イギリスの乳製品もおいしいけれど、フランスの塩の入っていないタイプのバターって、本当においしい。日本でよく行くスーパーには、エシレ・バターぐらいしかないので、ガラスのショウケースの中のいくつかの種類から選んでカットしてもらっている様子がうらやましくて、じーっと見てしまった。

他にも、大きくておいしそうなイタリアのパンチェッタを目の前で薄く切ってもらって、欲しい分だけ持ち帰る人や、パンドカンパーニュなどのしっかりとしたハード系のパンが山積みになっている中から選ぶ人、独特のテクスチャーがおいしいイギリスのソーセージを包んでもらう人、入れ墨の入った太い腕のおじさんにまるごとチキンを選んでもらう人、食べでのありそうなケーキを箱に詰めてもらう人・・・。みんな、今夜の夕食は充実していているんだろうな。

来年は、到着の翌日にここに来て食材調達できたらいいな、と早くも次回の予定を考えていた。

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左:バターの量り売り。中:平井堅似のお兄さんが丁寧にパンチェッタを薄切り。右:ボリュームたっぷりのラズベリー・チーズケーキ。

たくさん歩いて、おいしそうなものを目の前にして、いい感じにおなかがすいてきた。今夜は、ロンドンの大学時代の友人たちと Julie's Restaurant で夕食。素敵なセレクトショップやキッチン雑貨のお店、Cath Kidstonなどの近くにある、一度行ってみたかったレストラン。雰囲気のある店内もコージーで心地よく、料理もおいしかった。大学で初めて会ったころから、もう10年以上経っていることにお互い改めて驚きながら、ゆっくり食事を楽しんだ。最後の夜にふさわしい時間を過ごせて、ここでの食事をセッティングしてくれた友人に感謝。

20060521110_1 明日は13時の飛行機で発つ。打ち合わせや仕事をしながらも、やはり今年も自分自身をまた見つめなおしながら過ごした10日間だった。持ち帰る“コト”をきちんと消化して、これからのことにちゃんと生かしたいと思う。

(写真:初めて泊まる場所は、部屋になじむまでに少し時間がかかる。その時間を短くするのに協力してくれるもののひとつが植物。到着した日から少しずつ花を開かせながら、一緒に過ごし、部屋で待ってくれたお花とも明日でお別れ)

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27 May 2006

20050525179今日の午後は、デザイナーの友人と打ち合わせ。6月~7月の段取りを決めて、今年の秋冬ものからさっそく欲しい商品を選んできた。(帰ったらすぐにいろいろ動かねばならないので、お声をおかけしている方、どうぞよろしくね!)

帰りがけに foyles に立ち寄るが、なかなか欲しい内容の本がみつからない。明日も別の書店に行ってみよう。滞在中にみつかるだろうか。

さて、実質的に明日一日を残すのみとなった。ここ何年か、毎年だいたい同じような過ごし方をしているが、一昨日、グリニッジに行ったときにふと気づいたことがあったので、明日は最終日のてくてく歩くコースをやめてみようと思う。
(左の写真はグリニッジ・パークで。イギリスの犬は見知らぬ犬でもアイコンタクトをとって目でコミュニケーションしてくれるような気がする)

グリニッジは初めてで、事前に何も調べずに行ったので、ツーリストインフォメーションでもらった地図と勘を頼りに歩いた。途中、気になる路地に入ってみたり、何かありそうな気配のする道をずーっと歩き続けたり、公園で好きなだけ時間を費やしたり。

なんだかこの感覚、ひさしぶり。

20050525015 最近の私は、いつも目的地か目的のものごとをめざして、ある場所に移動する、ということばかりをしているように思う。仕事のときは、打ち合わせに行くのに最短な行きかたをして、次の打ち合わせに行く途中に○○に寄って、終わったらあのお店でお茶を飲んで、帰りに○○に寄って・・・と段取り。家人とふたりで行く旅だって同じ。ホテルを出てあのお店に○○を食べに行って、次に○○まで移動して腹ごなししたら、次には○○に向かってスイーツを食べて・・・。

これって、とても効率的なんだけど、なんだか型の中を歩き回っているだけみたい。たとえ初めて訪問した国、土地だって、行く場所を決めて、目的地めぐりをしているだけなら、型の中にいるのと同じじゃない?

ということで、明日はあえて、いつもと違うように動いてみたいなと思っている。

(写真右は、31日から 始まる市川海老蔵の公演のポスター。29日に帰るのでぎりぎり見ることが出来ない。残念。英国での歌舞伎への反応、生で見たかったな。歌舞伎の人たちは、伝統や型を重んじつつ、新しいものを生み出すパワーがあるのが魅力。といいつつ、成田屋さんは贔屓じゃないけど・・)

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26 May 2006

笑顔

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日中はグリニッジへ行ってきた。木曜日のコレクティブルのマーケットで探しものをしてから、グリニッジ天文台のある、グリニッジ・パークへ。

自由に走り回る犬たち、愛嬌あるリス、陽があたってきらきらする緑をゆっくり見ながら、のんびりくつろいだ。犬もリスもなんだか笑顔に見える。

夜はSOHOで、夕食。

今日はどうしても起きていられないので、とりあえず少しの写真だけ。。。

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何かもらえるのかなぁーという様子で寄ってきたので、フラップジャックをおすそわけ。手の平から取って、茂みに入ってもぐもぐ。2回目以降はひざに足をかけてきた。

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左:光に葉っぱが透けてきれい。右:大好きなceanothus。

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25 May 2006

ステーキ&キドニー・パイ

20060524001今日も午前中は陽がさすほどに晴れていた。が、お昼ごろにはまた降り始め、あがったと思ったら、また降る、の繰り返しの一日だった。

昨日から、方向音痴やバスで、トンチンカンをやっている。方向には昔から自信があったはずなのだが、たまに肝心なときに反対方向に行ってしまってたいへんなことになる。昨日はチェルシー・フラワーー・ショウの後、ロイヤル・オペラ・ハウスに行く前に宿に一度戻って着替えるため急いでいたのに、反対方向のバスに乗ってしまって(それも何の迷いもなく)、かなりの時間をロス。

今日のお昼は、降りるべきバスストップを見逃して、ランチを約束していた大切な友人を雨の中待たせてしまった。夜は夜で、曲がるべき道を一本間違えて、場所はよく知っているレストランなのに、待ち合わせに遅刻。情けない。。。

今夜は、Rules というロンドンで一番古い英国料理のレストランへ行った。古めかしい調度品が店内いっぱいを埋め尽くして、いかにも英国的なレストラン。ゲーム料理といって、狩猟でしとめたキジやウサギなどの料理を供するレストランとしても有名。

20060524007 ヘビーな英国らしいデザートまできっちり食べたかったので、first course は押さえ気味にスープにしたのに、“スティルトン(英国のブルーチーズ)とブロッコリーのスープ”はこってり。そしてお皿にたっぷり。これだけで夕食になりそうなほど、おなかにずしり。その後、やっぱりこれを食べなくちゃねと、メインに注文していた“ステーキ&キドニー・パイ”がどどーんと到着。

パイで蓋のされた、ステーキ&キドニーの煮込みの入ったパイ皿、マッシュポテトとインゲン豆のゆでたものがのったお皿、空の大皿がテーブルに並ぶ。はてさて、どうやって食べよう。

近くのテーブルでステーキ&キドニー・パイをオーダーした人が2人いたので観察する。
一人目の男性は、
 (1)まずパイの蓋を上手に切り取ってはがして、大皿の縁へよけておく。
 (2)その後、ステーキ&キドニーを大皿に全部移す。
 (3)ステーキ&キドニーの上によけておいたパイをのせる。
 (4)別皿のマッシュポテトと豆を添える。
 (5)パイをナイフで切ってステーキ&キドニーとともに口に運ぶ。
という上品な食べ方。

もう一人の男性は、
 (1)パイ皿のまま、蓋のパイをフォークでざくざくカット。
 (2)ステーキ&キドニーとパイが混ざった状態のものを大皿へ移す。
 (3)別皿のマッシュポテトと豆をたっぷり添える。
 (4)大皿によそったものをあっという間に平らげる。
という元気な食べ方。

幸い、一人目のほうのパイが私よりも先にテーブルに運ばれてきたので、私もその人に見習って上品な頂き方をすることにした。

食後は、いかにも英国らしい4つのデザート、トリークル・スポンジ・プディングか、スティッキー&トフィー・プディングか、ホットラズベリーソースがかかったプディングか、トライフルズかで迷う。やっと決めたスティッキー&トフィー・プディングは、バタースコッチのソースの上にのっていて、さらにその上からたっぷりとあたたかいカスタードをかけてくれる。見るからにヘビーで甘そう。口に運ぶと震えるほど甘いんだけど、おいしい~。

しかし、ステーキ&キドニー・パイもスティッキー&トフィー・プディングも完食ならず、お店をあとにした。明晩はロンドンで弁護士をしている友人が、おいしいフィッシュ&チップスのお店に連れて行ってくれる予定。今の胃の状態では、油で揚げたものを明日食べるなんて想像できない・・・(胃が悲鳴!)。

ということで、今日はステーキ&キドニー・パイのお話し。昨日のチェルシー・フラワー・ショウについては、もうひとつの植物関連のブログのほうに、去年よりはもう少しちゃんとしたリポートを帰国後にアップすることにする。

<おまけ>

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イギリスのアンティークショップのショウ・ウィンドウには、犬が昼寝していることがよくある。日当たりがよい特等席なのだろう。じーっと動かないので人形なのか本物なのか、立ち止まって見入ってしまう。今日もそんな光景に遭遇。丁寧に注意書きまで置いてある(右)。人形かな、どっちかなと見ていると、隣にいた老夫婦が「人形よー!」とやっとわかったように声をあげた。まだいぶかしげに見る私に、「さっきから目があいたままで動いていないでしょ! 人形よ!」とウィンクしながら話してくれた。
そっか、人形か。残念。

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24 May 2006

ひこうき雲

20050523490 やっぱり、チェルシー・フラワー・ショウ初日は晴れた! 夕べも今朝も天気予報で雨と言っていたのに、今朝起きておそるおそるカーテン越しに外をのぞくと青空が見えていた。ショウに出かけるたくさんの人たちの願いがきっと通じたに違いない。神さま、ありがとう!

今日は、終日チェルシー・フラワー・ショウ。夜はロイヤル・オペラ・ハウスでロイヤルバレエ“Sleeping Beauty(眠りの森の美女)”。なんだか英国のおばあちゃんみたいなコース。

← ショウの会場のロイヤル・ホスピタルに歩く途中、上を見上げると、ひこうき雲。

※詳しくは明日アップします。



20050523381_1 ← やはりチェルシーは前情報どおり、サボテンばかりだった。・・・・・・・・・・・・・ウソ。

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23 May 2006

ラブリーなもの

今日の夕方は、“V V Rouleaux”に行った。リボンやビーズ、トリミングテープ、コサージュなどなど、手芸パーツが1階と地下1階にぎっしりと詰まったお店。お店ごと持って帰りたい気持ちになりながら、手づくりごころをむくむくさせながら、のめりこんで見る。
お店のサイト→http://www.vvrouleaux.com/

両手のなかの選んだものを見ると、最近の私の嗜好がよくあらわれているのがわかる。ロンドンに着いてから(いや、来る前から)、ラブリーなものが気になる。そういえば、昨日はベビーブルーのパフスリーブのTシャツを買ったなぁ。このラブリー嗜好はいつまでどこまで続くのだろう。。。

明日はチェルシー・フラワー・ショウ初日なので、今日はこれだけ。

◆V V Rouleauxのウィンドウ (クリックすると大きくなります)

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22 May 2006

すこし、心配

20060522021なんとか6時台に起きて、朝ごはんにクランペット、3種類のベリーとミルクティ。朝のBBCニュースでは、やはり今日も期待できそうにないお天気を伝えている。友人から「雨を連れてきてくれて、ありがとう。」というメールが届いた。(写真左:ベリーを重ねてみた。こんな写真を撮って、閑人?!)

今年の英国は水不足だと何人かの友人たちから聞いていたのだが、やはり深刻なようだ。BBCの朝のニュースでは、明日から1週間 “WATER WEEK” の特集を組むらしい。「歯を磨くときに蛇口をちゃんととじているだけでも節水できますよ」とアドバイスまでしている。

友人のひとりからは、全国的な節水令のために、今年のチェルシーは例年に比べて水の要らないサボテン系が多いってうわさよ、と本当か冗談か、という情報も。フラワーショウにどんな影響が出ているか心配。

さて、今日はちょっと東のほうのマーケットを3つハシゴした。まずはコロンビアロードのフラワーマーケット(場所など詳細はコチラで)へ。到着するとすでに、切り花や苗を手にしたたくさんの人でごった返していて、小雨が降っているのにも関わらず傘をさす人は少なく、みんな真剣に選んでいる。

20060521076ピンクとオレンジのストールを首に巻いた大きな黒人の女性が、ピンクとオレンジのガーベラの大束を抱えて歩く様子が目に飛び込んできた(写真を撮り損ねた。残念!)。両手いっぱいに抱えているお花の色や雰囲気は、それぞれの人の服装やたたずまいと不思議にマッチしていることがほとんど。買いたい苗を買えない visitor の私は、そんな様子をみつけるのも楽しみのひとつにしながら歩く。

通り沿いにはガーデン関連のショップが並んでいるので、さまざまな鉢、ガーデン雑貨、家具、アンティークのガーデン小物などとともに、午前中にここで苗を買いそろえて、午後から庭いじりに没頭することができる。なんて理想的な週末! 一番お気に入りのCP Ceramicsというお店で庭関連の小物を買おうを思っていたのにお店がなくなっていた。残念(コチラに商品の詳細)。

濃い青紫色のceanothus(別名:カリフォルニア・ライラック)の苗をみつけて、どうしても欲しくなってしまう。土を落として日本に持ち帰り、植物検疫を試してみようかと思ったが、長い空の旅という環境の変化で元気がなくなるのは目に見えているのであきらめた。庭にあった薄いブルーのceanothusを去年枯らしてしまったし、新たな苗に無理をさせてまた枯らすのはつらい。(写真右:これがceanothus。英国ではこの季節にあちらこちらでたくさん咲いている)

20060521077_1 フラワーマーケットをひととおり楽しんだあとは、リバプール・ストリート駅近くのスピタル・フィールズ・マーケットとサンデー・アップ・マーケットへ。まぁ歩ける距離だろうと歩き出したが、慣れない東の方なので、妙に緊張して肩が凝ってくるし、風が強く雨も降っていて手がかじかんでくる。相当ミゼラブルな気持ちになった頃、マーケットに到着。(写真左:アリウムを抱えながらハーブを選ぶ女性)

たくさんのストール、楽しげな食べ物の屋台がずらりと並ぶのに、ぜんぜんワクワクしてこない。とりあえず、マーケット内のカフェに入って、イングリッシュブレックファーストのセットを食べたら、元気が出てきた。単におなかがすいて気力がなくなっていただけみたい。最近、おなかがすくと電池切れしたみたいに、力も気力もなくなる。ふだん仕事で出かけていても、おなかがすくと腕の力が抜けて、カバンをあやうく落としそうになることがある。そんなときは、やっぱりとりあえずタリーズやスタバや近くのカフェに入って、もりもり充電する。

スピタル・フィールズ・マーケットもサンデー・アップ・マーケットも、やっぱり楽しい場所だった。スピタル・フィールズは4年前に少し立ち寄っただけなのだが、当時よりもストールの数も多く、雰囲気がだいぶ変わったように感じた。バッタもののような怪しげな商品を売るストールも多いが、ハンドメイドの洋服やアクセサリーなどを売っている人たちもいる。画用紙にデザイン画をスケッチしながら座っている人や、もくもくと毛糸を編んでいる人もいる。日本人の出店もある。

20060521098_1 そんな中でとても素敵なハンドメイドのビーズのネックレスをみつけた。花や鳥、馬などのモチーフをビーズで平織りして、シルバーや14Kゴールドのチェーンをつけたもの。一番気に入った花のモチーフにはシルバーのチェーンがついているので、ゴールドのチェーンに変えられないか聞いてみる。作家があと3時間ほどで来るので、作り変えてもらって送ってあげましょうと店番をしていた女性が手配してくれた。なんて親切! 水曜あたりには届くと思うので楽しみに待っていよう。マーケットで、気に入った作家をみつけるのも楽しい。(写真右:男の人だって編み物)

宿に戻ってからテレビをつけていたら、“TOP OF THE POPS”という音楽番組の司会に、なんとガーデンデザイナーのギャビンが出ている。その前にやっていたチェルシー・フラワー・ショウの特集番組に今年は出ていないなぁと思ったら、こんなところに! でも、なんだか場違いな感じ。一昨年と昨年のチェルシーのショウ・ガーデンの出展は、私はなんだか今ひとつに思えたし、ちょっと売れっ子になった感がよくないなぁとも思っていたら、ポップス番組の司会。うーむ。料理やフラワーアレンジメントまで教えてしまう日本の占い師の女性みたいで、自分を見失ってしまっているようで心配だ。(ギャビン/Diarmuid Gavinはコチラに写真が載っています)

あらら、ギャビンが心配、と思っているうちに、マッチョなオトコノコ5人が筋肉ムキムキで歌い始める。誰? と思ったら、Take That。うーむ。このグループももう、ちょっと無理があるなぁ。。。と、ひとりごとを言いながらテレビに向かうロンドンの夜。

◆写真を少し (クリックすると大きくなります)

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左:リバプール・ストリート駅を出たら、まず目に飛び込んできた Swiss Re 社のビル。右:コロンビアロードにできたカップケーキ屋さんのショウ・ウィンドウ。きれいなアイシングをしたケーキが木の棚にずらりと並んでいてかわいいお店。小さめのカップケーキはさらにかわいい。ロンドンでカップケーキが流行っているような気がする。

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左から:みんなの戦利品(お尻ばかりで失礼!)。 たくさんの人と植物。マーケットに並ぶのを待つラベンダー。

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色とりどりの花たち。チューリップは50本£10(約2,000円)、バラは20本£5(約1,000円)。

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左:チョコレート色のジャイアント・プードル。右:ワイヤープランツの花。そういえば、うちの庭のは咲いたことがないなぁ。

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左3つ:おいしそう~。右:オーガニックジュースのスタンドになぜかネコ草がたくさん。“wheat grass”と書いてあって刈り取ってジュースにしていた!

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21 May 2006

ウィスタリア

20060520047よいお天気が続いて暑いくらいの日もあるよ! とロンドンの友人たちから聞いていたのだが、今日はあいにくのお天気の一日だった。曇り空ながら、なんとかもちそうな様相を見せていたのに、急な強めのシャワー、その後、ねずみ色の空から陽がさしたかと思うと、またシャワー。そんな繰り返しのうえ、風が強い。

去年もブログに書いたが、毎年フラワー・ショウの時期は、いつも本当によいお天気にめぐまれる。あたたかいので、Tシャツ一枚で歩けるほどの日も多いくらい。
去年の出だしも雨で寒くて心配したけれど、2,3日したらあとはずっと晴れて暑く、少し日焼けしたほどだった。今年もそんな展開を期待したいな。

今日は土曜日なので、マーケットに出かけた。向かう道の途中で、雨の合間に藤の花の写真をとる。今年も見事な咲きっぷりだ。去年の写真と見比べると呼び鈴が2つ増えているので、もしかしたら住人が変わったのかもしれない。

Img_0245_1マーケットでは予定どおり、ヴィンテージのボタンやリボンテープ、布辺、レースなどクラフトワークを楽しくさせるものまわりを中心に見る。ボタンが留めつけられた小さなカードを一枚一枚たぐって、素材や色が異なるものの中から気に入ったものをみつける作業は楽しい。

たくさんのストールにこまごまと並ぶカトラリーや食器類、家具、フォトフレーム、時計やジュエリーなどを見て、どんな場面で使うか、想像をふくらませる。そういう過程はとても満ち足りている(買わなくても!)。
あぁ、モノを減らして、気に入ったモノを大切にして暮らすよう心がけよう、と改めて思った。

夕方からは友人一家に会って一緒に夕食。オーダーし過ぎてしまったので、パックに包んでそれぞれ持ち帰らせてもらうことに。暖めなおして明日の夜に頂こう。

部屋のなでしこは、昨日よりも花がたくさん開いて少し華やかになったようだ。明日のコロンビアロードで、何か白っぽいお花を少しだけ買い足したらお互いが映えそう。

まだ12時前なのに、眠くてたまらない。明日ちゃんと早起きできるだろうか。

<雨であまり写真をとれなかったので、少し・・・>

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どこに行っても、犬がいるととても気になる。鼻まわりがちょこっとモジャっとしているとなおさら。左はおしゃれなお兄さんに連れられてマーケットに来ていた犬。カメラが嫌いなのか何度がんばってもカメラ目線をくれなかった。右はマーケットのアーケード内に暮らす親子の犬。手前がお母さんで、奥が息子のヴィクトルだそう。

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ちょっと疲れたなと思うと、すぐにお茶を飲んでしまう。ここも毎年入るカフェ。ヘビーなチョコレートケーキでおなかがいっぱい。お昼がわりになってしまった。

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