29 April 2006

ブログを再編

去年の春から試しに始めてみたブログ。一年ほど経過したところで、少し整理することにした。仕事のこと、好きなこと、犬のこと、と3つスタートしたけれど、仕事のものは、結構お仕事関係の方に読んでいただいていることに気づき、本音は書きにくいなぁーと思い、さっそく去年の夏から頓挫中。

  • 植物にまつわるお話し

    植物や、植物にまつわるストーリーについて、もう少しきちんと向き合いたいとずっと考えていたので、自分なりにまとめてみようと思う。まずは、以前いくつかのサイト向けに書かせていただいたコンテンツをアップする作業中。
  • 仕事まわり

    この4月から、“コンシャル・フィーメイル”という新しくブログをスタートし、二人で交替で書いている。
    仕事まわりのことはこちらで書きたいと思う。どんな内容かはこちらをご覧ください。
  • 好きなこと

    今までと同じ感じで。歌舞伎を観たり、旅行をしたり、好きなこと(植物以外)まわりで感じたことを自分が忘れないようにメモしたい。
  • ジュリオのココロ

    仕事がら、ブログを始めるにあたり、モブログもやってみなければと始めたもの。最初は携帯で写真を撮ってモブログしていたけど、最近はPCでアップしている。今年5歳になる犬のひとりごと。

実際に使うことで、ブログというツールの便利さがよくわかってきた。自分の興味範囲をまとめるデータベースとしてこれからも使っていこうと思うので、おひまなときご覧くださいネ。

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20 December 2005

色の印象

人を、アナログな感覚を持つタイプとデジタルな感覚を持つタイプに分けられるとすれば、たぶん私はアナログのほうだと思う。いや、間違いなく、そう。計算は苦手ではないけれど、でも数字を覚えるのは苦手みたいだし、円周率(3.14159265358979323846264338... これ以降は忘却!)も、何度も口にしながら音というか語呂みたいなもので覚えたような気がする。人のこともディテールより、空からひっぱられているみたいな気持ちのよい歩き方だとか、モソっとあたたかく動く感じとか、匂いとか、色みたいなもので記憶している。

そんな記憶の仕方をしていると、知り合いや友人を無意識に色分けしていることに気づく。それは、その人がよく着ている色というわけではなくて、種や球根の時から花の咲く色が決まっているのと同じように、その人自身が持っている色のようなもの。それがそのまま『似合う色』の人もいれば、まったく違う色が似合う人もいる。

imagefoto2なぜ、色のことなど考え始めたかというと、今、hikaru noguchi というブランドサイトできれいな色のマフラーを限定販売していて、日本でのその取りまとめをさせていただきながら、たくさんの毛糸の色に触れているから。ロンドンから大きなダンボールが届いたときに、箱の中からマフラーを一本ずつ取り出すたびに、私ならどれが一番似合うかな、あ、この色は誰々さんのイメージ! などと考えていた。

私の友人たちも何人か限定販売のマフラーを購入してくれた(ありがとう!)。悩んで悩んで色を決める友人、すぐに決断する友人とさまざま。そして私にとって面白く思えたのは、彼女たちが最終的に選んだ色。それらの色は、不思議と私が想像していたとおりの色にほとんど落ち着いた。

そのマフラーを身につけた友人たちにまだ会っていない。彼女たちらしい素敵なコーディネートで今ごろ街を歩いてくれているのかな、と想像がふくらむ。たくさんイメージをふくらませて、実際に彼女たちに会ったとき、私の中でふくらんだそれぞれの人の色の印象とどうシンクロするのかが今はとても楽しみ。きっと、また新たな色の印象につながるのだろう。

そして、ここからは宣伝です!

DSCF0337hikaru noguchi は、ロンドンをベースに活躍している日本人ニットデザイナー、ノグチヒカルさんのブランドです。ロンドンはもちろん、ニューヨークや香港など世界の都市で販売され、日本でもバーニーズなどのセレクトショップなどに並んでいます。やわらかく質のよい素材とともに、なんともいえない独特な有機的なきれいな色の重なりが魅力。

今回の限定販売は、hikaru noguchiのトレードマークのシャギースカーフ(マフラー)に、お揃いでバッグなどにつけて楽しめるチャームをセットにしました。スカーフの色は全部で12色の限定色で、そろそろ売り切れの色も出て残り僅かとなっています。

DSCF0124購入後、お手元に届いたお客さまからも、他にはない色使いが好きです! ヴォリューム感も色合いも素敵! 好評です! というような嬉しいメールを頂いて、大きな感動を味わせていただいています。こちらにも大感謝!

販売は、hikaru noguchi のwebサイトにて。http://www.hikarunoguchi.com/
自分自身へのクリスマスプレゼントにいかがでしょう?

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18 June 2005

お茶の効用

お茶、コーヒー、紅茶。さて、何を飲もうかな。

リラックスしたいとき、風邪っぽいとき、食べ過ぎたとき、おなかが痛いとき、甘いものが食べたくなったとき・・・にそれぞれ飲むお茶がある。ハーブティだったり、紅茶だったり、日本茶だったり。

DSCF0146朝飲みたいのは、やはりブレックファースト系。濃いめの紅茶にミルクを入れて頂く。今はTAYLORS of HARROGATE(テイラーズ・オブ・ハロゲート)の紅茶が、コクがある香りよいミルクティを味わえるので、お気に入り。イングリッシュ・ブレックファースト、スコティッシュ・ブレックファースト、アイリッシュ・ブレックファーストとそれぞれ揃うのも楽しい(ウェルシュもあるといいのに)。

それぞれの缶の記載は以下のとおり。
 ◇ENGLISH BREAKFAST:
   A rich and refreshing tea blended to our traditional recipe
 ◇SCOTTISH BREAKFAST:
   A traditional Scottish blend with rich, full flavour
 ◇IRISH BREAKFAST:
   A traditional blend for lovers of strong tea

ね、面白いでしょう?

TAYLORS of HARROGATEの紅茶は日本の水に合うみたい、と母の友人に10年ほど前にお聞きしたのがここの紅茶を常備するようになったきっかけ。TAYLORS of HARROGATEは、硬水、軟水という異なる水質を考えて紅茶を作っているのだそうだ。自分の住む地域の水に合わせて紅茶選びができる、というのは今年渡英した際におみやげに頂いた紅茶で遅ればせながら知った。

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お茶の時間には、もう少し香りのあるものが飲みたくなる。すがすがしい緑を感じる緑茶でも、香ばしいほうじ茶でもいいし、甘い香りのアップルシナモンティでもいい。あたためたミルクにキャラメルティを煮出すのもおいしい。

お昼ごはんを食べ過ぎたら、フェンネルやミントのハーブティを飲むとすっきりする。でも、クライアントさんのオフィスにおじゃましているときは、ペットボトルのお茶に頼ることになってしまうことが多い。

最近のペットボトルのお茶の豊富な種類には本当にびっくり。味のこだわりだけでなく、さまざまな効果を期待できるお茶も登場している。ハーブの効能入り緑茶が13日に発売になった。

そのハーブがビンカマイナー。このラテン語の名前はあまりなじみがないかもしれないが、日本名ではヒメツルニチニチソウという。住宅街を気をつけて歩いていると必ずどこかの庭に植えられている、とても身近な植物だ。我が家でも旺盛にツルを伸ばしている。

この植物には、実は嬉しい効き目がある。ヨーロッパ(特に西欧、南欧)では、頭をすっきりさせるハーブティとしてとてもポピュラーで、日本でも以前はビンカマイナーの抽出成分を配合した薬があったらしい。

夏の始まる前に、雑誌で組まれる部分やせ特集。腹筋運動やダンベル体操などをする際は、引き締めたいと思うところに意識を集中して、という記載が必ずある。なにか効果を期待してお茶を飲むときも、その感覚は同じような気がする。信じて飲むからこそ、より効くような気がする。

無意識に選ぶお茶の種類、紅茶の種類。でも無意識のなかの意識で、自分のからだが求めているなにかを感じ取って、種類を選んでいるに違いない。ひとくちひとくちをじっくり味わいながら、お茶に含まれる効用をしっかり期待しよう。。。

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これは、軟水用の赤ラベルの商品 『YORKSHIRE TEA』。石灰がいっぱい入った硬水向けの「For Hard Water」の黒いラベルの商品もあるそう。

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10 June 2005

新茶の季節

大切なお友だちから新茶が届いた。おばあさまが作ったばかりの新茶を、できるだけ早く香りのよいうちにと、そっと玄関に置いていってくれた彼女の心づかいがとても嬉しい。

ふたをあけると新鮮なよい香りがふわっとたちのぼった。上手においしく入れたい。お湯の温度をネットで検索して確認する。

                  *                   *

渡英の際、スーパー、紅茶専門店、デパート、食料品店などで、数種類の紅茶を買いだめする。フォートナム&メイソンで必ず買うのはアールグレイ。フォートナム&メイソンのアールグレイ・クラシックは人によっては苦手と言う方もいるほど、独特の強い香りがある。これほど癖のあるアールグレイはなかなか他にはなくて、私は好き。他のブランドのアールグレイも2缶並べて、順番に飲みくらべて楽しむ。

5月の渡英で嬉しいのは、ファースト・フラッシュやセカンド・フラッシュの特別なダージリンが手に入ることだ。通常の紙包みの紅茶は、250グラムで6ポンドほど。でも、ファースト・フラッシュやセカンド・フラッシュは125グラムで12~18ポンドする。包みも特別。今年はきれいな水色のリボンで飾られていた。

うっすらとした色合いの、フレッシュで品のある香りを楽しめる、この季節だけの紅茶。透明感のある繊細な味と香りを楽しみたくて、お茶うけはなし。紅茶だけをじっくり楽しむ。

今年は、私の大気に入りのお料理屋さんへのお土産としてひと包み買ってきた。有機野菜を使って、丁寧に素材の味を生かしたお料理づくりをされる方の舌で味わっていただいて、その感想をぜひお聞きしたい、という私の勝手な希望。

次回お会いする際に、ぜひ感想を聞かせてくださいね。

                  *                   *

新茶を入れるのは、70~80度くらいが適温という記載と、人肌よりちょっと暖かめの50~60度が適温という記載があった。人それぞれ好みは異なるので、自分で試してみつけるのがよさそう。

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03 April 2005

記録すること

hyacinth日中は窓を開けていても気持ちのよい季節になった。朝、カーテンを上げ、窓を開けると、庭からヒヤシンスの香りが部屋の中に入り込んでくる。

今年も白とブルーのヒヤシンスの花がいっぱい咲いた。いつも白とブルーのタイミングが微妙にずれるのだが、今年はぴったり同時期! たくさんの球根をまとめて植えたので、今はヒヤシンスの存在感が主役になっている。

そう、花の咲く時期というのは、タネや球根の入った袋や、本に書いてあるとおりにはなかなかいかない。そのタイミングは、植物個体の性質にもよるし、その年その年の気温やお天気、育つ環境にもよるから、自然にまかせるか、せめて自分の庭の環境について経験を重ねるしかない。

背丈や色を考えて選んで植えても、同時に咲いてくれないと思いどおりにならない。想像だけ大きくふくらませて苗やタネ、球根を選んでいると、いつも同じ失敗をする。葉っぱが多い庭になってしまうのは、そんなことも理由の一つなのかもしれない。

今の家に引越しした時に、庭の記録ノートを作った。どこに何を植えてどうしたいのか、見取り図も書いた。庭を見て何か気付いた時、庭いじりをした時になんでもノートに書き留めた。その頃は、エンゲル係数ならぬエンゲイ係数がとても高い月が続いていたなぁ。

何度も作り直し、やり直しを重ねて、一昨年あたりから今の庭の姿に落ち着き、その頃からノートへの書き込みをあまりしなくなった。でも、新芽の動き出す時期、花の咲く時期、虫たちが元気に活動を始める時期は、今でもノートを開く。どんな園芸書よりも参考になる生きた記録。

ノートに書き込まれていない植物、ノートにはあっても庭からはなくなった植物が増えたことに改めて気付くこの頃。やっぱり『記録すること』をきちんと続けよう、と思う春だった。

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12 March 2005

春のはじまり スノードロップ

snowdrop2毎年春いちばん花を見せるスノードロップが咲きそろい、もうそろそろ終わり。追ってミニアイリスも咲きはじめた。どちらも背丈の低い楚々とした様子がとてもかわいらしい。白花と黒花のクリスマスローズも大きなつぼみがふくらみ始めている。花よりも葉っぱが茂る割合の高い私の庭が、唯一華やぎを見せるのがこれからしばらくの短い春の季節。

スノードロップに初めて会った記憶は、20年近く前のイギリスのトーキー(Torquay)で。ホームステイした家のお母さんと毎夕、犬を連れて林や森のなか、海辺を散歩していた時のことだったと思う。 大きな木の根元にぎっしりと生えていたのがスノードロップだった。

小さく可憐なスノードロップにすっかり魅了されて、球根を求めてすぐにガーデンショップを探したが、もちろん季節はずれの探しものはみつからなかった。その後、日本に戻って忘れていたころにトーキーから小さな包みが届き、なかにはスノードロップの球根が入っていた。

母の庭に大切に植えた、そのスノードロップは発芽率が低く、花が咲いたのはほんの少し。母も本でスノードロップを見てからずっと欲しかった植物なのだとあの時話してくれて、ふたりで宝物のように小さな花を眺めた。スノードロップも今ではすっかりポピュラーな植物となり、日本の園芸ショップにたくさんの球根が売られていて、八重のものや、大花のものまである。100ほどのハイブリッド種があるそうだ。

snowdrop1
その姿に魅了されるスノードロップには、素敵な伝説がいくつかある。花言葉(希望、慰め)にまつわるアダムとイブの話し、花色にまつわるドイツの言い伝え、幸運をもたらすロシアの話しなど。どれも、スノードロップを好きにならずにはいられないかわいらしい話しばかり。

日本で売られているスノードロップの多くは、Galanthus elwesii(ガランサス・エルウェシー)という種類。イギリスにはGalanthophilesと呼ばれるスノードロップ愛好家たちもいるらしい。彼らはスノードロップの季節になると花を求めて、各地のスノードロップ詣でをするとか。コッツウォルズの園芸家にお聞きした話し。

今、あるお仕事で植物の伝説などを調べに国会図書館へ通っている。目的とする植物にまつわる文学や伝説、歴史を求めてたくさんの本を閲覧していると、つい脱線しそうになる興味深いことにたくさん出会う。植物ってやっぱり深い。

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04 March 2005

植物のチカラ

060305仕事にからんだブログとは別に、自分の好きなことばかりにふれるブログも始めることにした。

いつの頃からか、植物なしの生活は考えられなくなった。ひとり暮らしの小さなベランダで育つハーブたちを、じっくり観察していた頃からすっかりはまってしまったようだ。そういえば、小学生の時の自由研究で道端の雑草をスケッチした小さなノートが、実家の押し入れから出てきたっけ。植物との関わりはたぶん母の影響も大きいのだろう。最近は、開花時期を報告しあいながら、どちらの庭のほうがどんな植物に条件がよいのか、真剣に話すのが毎春の恒例となっている。

育てるだけでなく、植物にはいろんな楽しみがある。身近なところでは、元気に育ったルッコラをサラダにして味わったり、茂りすぎたラベンダーを刈り取ってお風呂に入れて香りを満喫したりして楽しむ。
他にももっとある。英国の文学では、登場人物の性格を暗に示すために植物の名前をセリフに閉じ込めて、花言葉で人物の性格を伝えているものもある。また、古代ローマ時代から伝わる不思議なおまじないもある。一生かかっても調べきれないこと、知りつくすことはできないであろうことがいっぱい。植物の持つチカラっておもしろい。

また、植物は私に素敵なご縁をたくさんくれた。ふとしたご縁で毎日新聞社さんのサイトでコラムを書かせていただいた。そして、その延長で広がった多くのご縁は本当に大切な宝物となっている。そう、植物がくれたチカラ。

英国の大学に留学していたこともあり、もともと英国好きな私。その私を毎年英国に必ず連れ出すのも植物がらみ。今年は以前からお会いしたいと切望していた著名な英国のハーブ研究家ともお会いできそう。植物のチカラにますます感謝の日々なのである。

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