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13 May 2006

タットン・パーク・フラワー・ショウ 2002 <1>

車でお買い物に行きたい!
リラックスした雰囲気が魅力のショウ

イギリスでは、5月のチェルシー・フラワー・ショウに続いて、7月にハンプトン・コート・パレスとタットン・パークで、英国王立園芸協会によるフラワー・ショウが開催されます。ハンプトン・コートは、ロンドンから列車で30分、駅から歩く道もわかりやすいので、イギリスへの旅行が7月前半という方は、一日をショウ見学にあてるのもおすすめです。チェルシーのショウよりもリラックスした雰囲気で、さまざまな園芸用品を販売するブースも多く、お買い物も十分楽しめます。また、食べ物を売るテントや座るスペースも多めに用意され、川沿いにのんびりできる場所もあるので、朝早くから夜遅くまでピクニック気分で出かけてもよいです。

一方タットン・パークは、イングランド北西部のマンチェスターの近くなので、ロンドンからは少し距離があります。日帰りよりも、泊りがけで出かけ、周辺の街をのんびり楽しみながらショウにも出かけるという過ごし方のほうがよいかもしれません。

今回から2回シリーズで、7月17日から21日に開催された、今年で4回目のタットン・パーク・フラワー・ショウをご紹介します。

Tatton11 ロンドンのEuston(ユーストン)駅からVirginの列車に3時間半ほど乗ると、Manchester Piccadilly(マンチェスター・ピカデリー)駅に到着。直行列車か、または止まる駅の数などでかかる時間が異なってきます。イギリスの列車料金は、朝早いと高め。日帰りで予定を組んでいたので往復100ポンド(約1万9千円)でしたが、10時10分以降の列車に乗ればびっくりするほど格安になります。
→インターネットで事前に予約するとさらに割引になるものもあります。
 The Trainline.com  http://www.thetrainline.com/

Tatton12 タットン・パークへは、Manchester Piccadilly駅から、1時間に1本の列車に40分乗り、Knutsford(ナッツフォード)駅から10分ほど歩きます。ローカルな2両編成の列車に揺られながら、線路沿いに建つ家の裏庭や、草をはむ羊や牛、馬たちの様子を眺めるのも楽しみ。裏庭にコンサバトリー(サンルーム、温室)のある家が多く、日焼けしたような色合いの花柄のクッションが置かれた椅子が見えます。おやすみの日はここで昼食をとるのでしょう。

Tatton13 Knutsford駅に着いたら、帰りの列車の時刻を確認してからパークに向かいます。駅裏からパークに続く道には、アンティーク店やカフェ、レストラン、花屋などが並んでいるので、泊りがけであればゆっくり眺める余裕も。パークの入口から無料の巡回バスに乗り、広い広いパーク内のあちこちに群れるりっぱな角のカモシカや羊の脇を抜けて、ショウ会場へ向かいます。犬を連れて散歩中の人もいるので、大きく深呼吸しながら歩いても気持ちがよさそうです。
Manchester Piccadilly駅からメトロに30分乗ってバスで行ったり、Manchester Piccadilly駅の一つ手前のStockport駅で列車を乗り換えて行くこともできます。
→タットン・パークのサイト  http://www.tattonpark.org.uk/

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<左から:タットン・パーク内のナショナル・トラストの標識、パーク内の羊>

Tatton16 さて、タットン・パークでのフラワー・ショウ。ハンプトン・コートのショウよりさらにリラックスした雰囲気で、地元か周辺地域から車で訪れ、買い物を楽しむ人々が目立ちます。グリーンのかわいいリヤカーに植物の苗やガーデニング小物、鉢などをいっぱいに載せて運ぶ人も。Knutsford駅からは、フラワーショウに向かう人々の流れに着いていけばいいワと気楽に考えていたのですが、駅にまったく人がいなかったわけは、ショウ会場に到着して納得。大きな駐車場がいくつも準備され、車で来てお買い物を楽しむ人がほとんどだったのです。<写真右:リヤカーで運ぶ人 なぜかハダシ!>

Tatton17 会場入ってすぐの大きなテントは、"Country Living Magazine"のパビリオン。カントリー・スタイルのインテリアや暮らし方の記事やきれいな写真が満載の素敵な雑誌が主催しています。パビリオン内では、ガーデニング関係にとどまらず、キャンドル、カトラリー、絵、手作りせっけん、家具、洋服、アクセサリーから、ワイン、チーズ、ソーセージ、チョコレートなどの食べ物まで、"Country Living"を構成するさまざまなものが販売され、イングランド北西部Lancashire(ランカシャー)州のソーセージや地元のお菓子屋さんのミルクファッジがとてもおいしそうでした。
→Country Livingのサイト。gardeningコーナーもあります。
 http://magazines.ivillage.com/countryliving/

そのほかにもマーキーと呼ばれる大きなテントが5つ。芝生の上に立てられたテントの中には、青々とした草の匂いが満ちています。ナーセリー自慢のアガパンサス、カーネーション、グラジオラス、ビオラ、ホスタ、バラ、菊、スイートピー、ゼラニウム、ユリ、フューシャ(フクシア)、大きなベゴニア、果樹、野菜などが、チェルシーのショウと同じようにずらりと並ぶフローラル・マーキーももちろんあります。

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<左から:Wiltshire Rippleという名前のスイートピー(シルバーのような微妙な色合いにプラム色のふちどり)、果樹苗を扱うナーセリー(おいしそうなベリーたち)、アイアン製の風見鶏や表札のテント、ユニークな顔がついた鉢>

Tatton18 チェルシーのショウに出展していた会社も多く見られ、ジェッカさんのハーブのコーナーもありました。好みのハーブの種を探すお客さんと会話をする、リラックスした表情のジェッカさんの姿がありました。ジェッカさんはこのショウでもGoldメダルを受賞。<写真右:リラックスした表情のジェッカさん>
→JEKKA'S HERB FARM  http://www.jekkasherbfarm.com/  

パビリオンやマーキーの外にもお店がずらりと並びます。実用的な園芸道具や機械から、お庭をいろどるさまざまなデコレーション・グッズ、洋服やカゴなどなど。人気のガーデン・トラッグづくりを実演しているコーナー、地元の動物園のコーナーもあります。ヤナギを編んだデコレーション・グッズが並ぶコーナーの二人は、あまり真剣に作りこんでいるので話しかけることもできませんでした。

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<左から:ガーデン・トラッグづくりの実演、トラッグ屋さんの看板、黙々とヤナギを編む二人>

Tatton116 ブリキの小さなジョウロがたくさん並んでいるブースの前で、気に入った様子で手に取る女性。それを見たご主人が、「実際に使えるものを買いなさい。ホラ、たとえばこれくらい大きなもの!」とたしなめる場面もありました。お買い物に夢中になっている奥さんに、冷静な面持ちでつきあう男性。なんだか日本のガーデン・ショップのひとコマのようです。置物にしたり、中に小さなびんを入れて花を飾りたい、小さく素朴なかわいらしいジョウロ。奥さんに賛成!という気持ちでした。

Tatton117 ロンドンで毎週日曜日にフラワー・マーケットが開かれるコロンビア・ロード沿いのお店の出店もありました。つるをはわせるポールのてっぺんにつけるテラコッタ製の小物を扱うお店です。黒メガネをかけたおしゃれな店主さんに、「5月にコロンビア・ロードを訪れたとき、バラクラのショウのために6月に日本へ行くと話していましたね?」と尋ねたら、「梅雨時期の日本の6月にも関わらずバラクラは非常によいお天気の毎日で、ショウも本当に素晴らしかった。仕事ではなく楽しみで訪れた京都もまた美しくかった」と、日本を気に入ってくれた様子で話してくれました。この小物、とても実用的で、且つ庭に映えるのです。
→CP Ceramics  http://www.cpceramics.com/
(2006年5月の訪問では、コロンビアロードのショップがなくなっていました)

のんびりと各ブースを見て歩きながら、ブラスバンドの音にあわせてビートルズの『レット・イット・ビー』を口ずさむ男性。地元のスクールバンドが、『イエロー・サブマリン』や『イエスタデイ』などのビートルズの定番を演奏しています。そのまわりにはたくさんのパイプイスが置かれ、のんびりとくつろぐ人々。チェルシーにもあったPIMM'Sのテントや、てっぺんにティポットを載せたTetley社のテントもあります。アイスクリームを売るテントにはいつもたくさんの人。

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<左から:スクールバンドを囲むリラックスした人々、ポットがてっぺんに乗ったテントはテトレー(写真はチェルシーのショウのもの)アイスクリームを運ぶ女性>

つい、お買い物ブースに夢中になりそうなタットン・パークのフラワー・ショウですが、魅力的なショウ・ガーデンのコーナーももちろんあります。次回は、タットン・パーク・フラワー・ショウのために作られたガーデンをご紹介します。

※このリポートはMainichi INTERACTIVE(毎日新聞)に2002年に連載したものです。イベント日時などは当時のものですので、ご注意ください。

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